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コマチグモ
ススキなどの大型のイネ科の植物の葉を巻いて巣にする。巣は脱皮や交尾などの目的別に作り替えるとされる。
いわゆるクモの巣は張らず、夜間草むらを徘徊して昆虫などを捕食する。
1回目の脱皮がすむと生きている母グモにとりついて食べてしまうことで有名である。クモの方から積極的に人を咬むことはない。
また、在来種のほとんどのクモは人の皮膚を貫くほど大きな毒牙を持たない。
日本ではカバキコマチグモ以外の咬傷事故の報告はほとんど無い。不用意に巣を壊して咬まれることがある。
また、交尾期に雌を探して人家に紛れ込んだ雄に咬まれることもある。 咬傷事故は交尾期の6月から産卵期の8月に集中する。接触する機会は少ないが、アシナガコマチグモなど、比較的大型のものも毒性が強いことが知られている。

生息地と生態
北海道から九州の平地や山地のススキ野原、または河川のアシ原などに多い。川釣りに多いこういった場所では十分に注意されたい。
症状
獲物を麻痺させるための神経毒が含まれる。カバキコマチグモの毒液にはそのほかにカテコールアミン、セロトニン、ヒスタミンなどを含むため、かまれると激しい痛みがある。
咬傷部は赤くなり腫れ、水ぶくれや潰瘍になる場合もある。 腫れは2,3日で引くが、痛みやしびれが2週間ほど続く場合がある。重傷例では、頭痛、発熱、悪心、嘔吐、ショック症状などを起こす場合もある。噛まれた場合には速やかに医師の診察が望ましい。